歯周病について

歯を失う原因の第1位は歯周病です!!

歯肉病は自覚症状がほとんどありません

日本人の中高年層の8割は、歯肉に問題をかかえています。
歯磨きの際には歯肉の状態をチェックする習慣をつけ、歯周病の進行に気をつけてください。

歯科医師

歯の表面には毎日ネバネバした膜状の物質「歯垢(プラーク)」ができ、歯と歯肉の間に溜まっていきます。歯垢1 mgには約1 億個の細菌が含まれています。体の抵抗力が衰え細菌の活動が抵抗力を上回ると、歯肉は炎症を起こします。

歯科衛生士

歯肉の炎症をそのままにして手入れを怠っていると、炎症は悪化し、歯と歯肉が剥がれて「歯周ポケット」ができます。歯垢はこの中にますます溜まり、周囲の組織に炎症を広げて歯周病が始まります。

日本人の歯肉の状態は、全体では71%、40歳~69歳では85%に何らかのトラブルが認められます。(平成17年度歯科疾患実態調査より)
歯周病は進行すると、歯を支えている歯槽骨が溶け出し、時には支えを失った歯が、抜け落ちてしまいます。成人が歯を失う原因のナンバーワンは歯周病なのです。

歯周病の改善が全身の健康改善につながります

歯周病は、歯とお口の健康だけではなく、全身の健康と深く関わっていることが分かっています。自覚症状の乏しい病気ですので、定期的にチェックを受け、常に良い状態を保つようにしましょう。

歯科助手

『妊娠性歯周炎』をご存知ですか?

トリートメントコーディネーター

妊娠中は、酸性食品の摂り過ぎやだらだら食いなどで食生活が乱れやすく、加えて自分自身のことがおろそかになり口腔ケアが不十分になります。また、妊娠でホルモンが変化し、女性ホルモンを好む歯周病細菌が活性化します。妊娠中はお口の中の環境が悪化して、むし歯や歯周病になりやすい状態なのです。特に歯周病は悪化しやすく、歯肉がぷっくりと腫れて出血しやすい状態になります(妊娠性歯周炎)。妊娠がわかったら、ふだんよりもお口のケアに注意してください。

●歯周病菌が4 . 5倍!
低体重児を産んだ妊婦は、正常妊婦・正期産の人に比べ歯周病菌が約4.5倍(北海道医療大学歯学部 古市保志教授の
免疫学調査2005年報告より)

●早産の確率が7 . 5倍!
歯周病の妊婦はそうでない妊婦に比べ、早産や流産になる確率が7.5倍(UCLA歯学部マイケル・ニューマン教授グループ2000年発表)

歯科技工士

歯周病患部の毒素や炎症を引き起こす物質は、血液中に入って全身に運ばれ、胎盤に刺激を与えて胎児の成長に影響を与えます。また、子宮収縮を促して早産につながると考えられています。

定期健診で虫歯や歯周病を予防しましょう!!

歯周病の原因となるプラークは、歯磨きだけでは完全に落としきれないため、おおよそ1 2週間ぐらいで元のような状態になります。そのため、1度プラークを除去しても、その後放置しておけば歯周病は再発、進行します。

4~6か月に一度は歯科医院で定期健診&クリーニングを受けましょう!!